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神奈川ゆめコープが高校生向けの給付型奨学金制度創設
経済的理由による教育格差の解消につなげようと、生活協同組合パルシステム神奈川ゆめコープ(横浜市港北区)が、高校生向けの給付型奨学金制度を創設することが24日、分かった。学びたい意欲があれば成績を問わず、卒業まで学習や就職などもサポートする「伴走型」が特徴。組合員や企業の寄付も財源に加え、来春スタートに向けて年明けに財団を設立する。地域で子どもを支える新たな形を提唱し、支援の輪を広げていきたい考えだ。
民間の奨学金で、成績を問わずに返済不要とするケースは珍しいという。対象は県内の生活困窮世帯の子どもたちで、毎年十数人を想定。最大4年間、生徒1人につき毎月1万円を本人に給付し、卒業時には5万円の祝い金も用意する。
入学時の負担軽減を図る支援をはじめ、奨学生が気軽に利用できる相談ダイヤルを開設して学習や学校生活、家庭内の悩みなどに対応する。地域の居場所づくりのほか、職場体験や社会貢献の機会を設け、自己肯定感や社会で生き抜く力も養うとしている。
制度の運営は、新設する神奈川ゆめ社会福祉財団が担う。同組合が1千万円を拠出し、組合員の寄付(毎月100円以上)や企業・団体、市民の協賛金(1口年間千円)も募っていく。設立記念式典は来年1月13日に横浜市内で開催、奨学生の募集は2月に始める。
国内の子どもの貧困率は13・9%で、7人に1人は厳しい生活状況下に置かれているとされる。高校生は授業料をアルバイトで賄うなど負担を強いられているのが現状で、組合の担当者は「さまざまな問題を抱える子どもたちに地域の支援者と連携して寄り添い、困難を乗り越えて次のステップに進めるよう応援していきたい」としている。
問い合わせは、同組合広報課電話045(470)1154。
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